自分に正直になる能力

 僕はとても幸運なことに、12ステップコミュニティの中では、比較的早い段階でソーバーを得た。

これは僕の手柄ではなく、紛れもなく神から無償で与えられたものだ。


スタディミーティングをやるようになり、参加者のほとんどが、自分よりも一回り以上も年上の人たちだ。

僕は心のどこかで、彼らを見下して、自分は若くしてソーバーを得たんだ。だから、自分は正しいんだ。という感覚に酔っている気がする。

そしてこの優越感には、これが神から与えられたものである、という事実をいとも簡単に忘れさせてしまう魔力がある。

僕は参加者に対して「自分に正直になる能力がない不幸な人たちだ」と決めつけて接している節がある。

しかし、自分に正直になる能力というのは、花の蕾が開くタイミングを神が決めているように、20代で開花する人もいれば、40代や50代になってから、あるいは人生のほとんど最期になってから開く人もいると思う。

もちろん中には、最期までこの生き方に身を委ねられない人たちもいるとは思うけど、

やっぱり僕たち人間には、その可能性を最後まで捨て切ることはできないと思う。


ビッグブックは、霊的な生き方を発見したことを金脈を掘り当てたようなものだと例えていたけれど、

金脈を掘り当てさせたのは神であり、自分の能力が高かったから金脈を掘り当てられたわけではないことを忘れてはいけないな。

まぁ、そうは言ってもまた忘れてバカを繰り返すんだろうけど。